7月2日(土)。若松地域センターで開かれた講演会に出席してきました。講師の先生は野口邦和さん(日本大学専任講師、日本科学者会議エネルギー原子力問題研究委員長)。地震以降、新聞やTV出演でお忙しい先生です。参加者も幼稚園、保育園の教師を始め、乳幼児をお子様に持つ保護者の方も多く参加していらっしゃいました。
先生は大変ご多忙で、始まりが少し遅れたのですが、その間出席していた新宿区区議会議員の佐藤様から以下のようなお話を伺いました。多くの方々からの要望(電話、署名など)があり、測定を行う決定をしたということです。踏み切れなかった要因として計測することで混乱がでるのではないかという見解があったからだそうです。6月23日~すでに始まっていて、幼稚園、保育園、子ども園、小学校、中学校、児童館、屋外施設の190か所で実施していくということです。行った結果はホームページにて掲載されています。四谷新生幼稚園も今後具体的に日程が決まると思います。
その後、野口先生が到着。初めに先生は、3月11日に起きた地震の出来事を振り返り、福島の原発が起きてから現在に至るまでの経緯を説明してくださいました。そのうえで、高濃度汚染地帯ではチェルノブイリとの比較で1~3号機のセシウムの量は6分の1~7分の1だということです。そして、チェルノブイリはすべてが陸であったのに対して今回は海と陸とに分かれたことでさらに半分になり、12分の1~14分の1だろうという見解でした。また、放射性物質というものは地表にあるので、汚染地帯の地表を5㎝はがせばよいというお話でした。しかし、全部を行うことは非常に時間と労力を費やさないといけないことなのです。
また暫定基準値というものは、安全基準値ではなく我慢基準値と考えた方がよい。ともお話しくださいました。起きてしまったのだから安全ではないのが当然。という考えです。全体の線量を低くするように行動していくことが大切なのである。
そして、今現在はどうなのか。ここがみなさんも一番心配なことだと思います。 今は、雨が降っても汚染数値は全く上がらない。それは、空気上にないからです。よって、洗濯物も大丈夫。窓を開けても大丈夫。雨に濡れても大丈夫。ということです。水に関しても、3月23日、24日のときのイメージが強く残っているだけで、以降は対処され、全く問題なく、すべてにおいて使用し飲んでも安心だということです。食べ物に関しては、おそらく今後10年以上は食べ物の測定は続けられていくだろうとおっしゃっていました。子どもたちに与えるにあたっては、気になるのであれば産地を選ぶ。という方法でかつ水で良く洗う。ということです。セシウムは水にとけるので効果的です。魚も骨まで食べれる小魚は産地を選ぶ。肉も良く焼く(焼くことでセシウムがおちる)などを行っていけばよい。
いずれにしても、今回のことで多くの方が数値に対して敏感になっている現実があるということ。色々なところで測定は行われているが、今回のことが起きる以前から高かった場所もあるのだからどのようにとらえるのか。そこが一人ひとり違うということです。(大阪でも東京よりももともと数値が高い場所はある。)
講演会のすべてではありませんが、少しでもみなさまにお届けできたらと考えます。尚、新宿区のホームページにも水や食べ物の質問に対して明確な回答が出ています。そちらでもご確認ください。