今週も終わりを迎えました。アドベントが始まり幼稚園はクリスマス一色です。
さて、今日は各クラスで役決めが行われました。
年長さんは、欠席もなく、全員で話し合うことができました。
初めてページェントを行う園児、2年間ページェントを見て、演じてきた園児。そのなかで役決めを行っていきます。
先日、ページェントのペープサートを年中長合同で見ました。そこで子どもたちの役決めに対しての気持ちも深まっていきました。
子どもたちが「やりたい」と思う理由は様々です。「まえのゆりさんがやっててやりたいとおもったから。」「やってみたらっていわれたから。」など様々です。
その気持ちを一生懸命に表現し、通そうと頑張ります。
年中さんの時に譲ってもらったこと、譲ってあげたことを子どもたちはよく覚えています。先日の運動会での役割決めのことも良く覚えています。
当然、話し合いの中にそのこともでてきます。
「わたしは、ねんちゅうさんのときにゆずったし、うんどうかいのときにはなりたのになれたけど、きょうはゆずらなくていい。とおもってる。」そんな一言から始まりました。しかし、他にもそのような時間を過ごして子もいます。そのことにも言うことで気づいていきます。そして、そう伝えた子も「そっか。」と思っていきます。
譲り合うことは大切なことです。しかし、一番大切なことは一人ひとりが自分の気持ちをしっかり伝えることです。
おそらく年中さんの時は、譲ることがえらい、やさしいなどその気持ちの方が優先する姿があります。しかし、年長さんではそれで終わってしまっては・・・。なのです。
今日でも、「このままじゃ、きまらないから。」と他のところへ移動してくれようとする姿がありました。心の中は「やりたいー!!」のに・・・です。そこをしっかり伝え合う時間を今日は過ごしました。その子も「やっぱりやりたいの!」と自分の本当の気持ちを話すことができました。ここが大切なのです。
ひとつの役に5人の子どもたちが希望しました。はじめはだんまりを決め込んでいる子もたち。「黙ってても決まらないよ。」の一言で思いを話し始めます。「どうしてもやりたいの。」「〇〇と〇〇でなやんでいるんだけど、やっぱり〇〇がやりたいの。」その気持ちをみんなが感じていきます。
しかし、ひとつに決めなければいけないのです。当然、4人の子どもたちが他の役をしなければいけないのです。決まった子もそこへしっかり気持ちを向けていきます。
時間が進んでいくと、「わたしは、〇〇と◇◇と△△をやりたかったから、ほんとうは〇〇になりたかったけど、△△でもがんばれるからいい。」と思いを話し始める姿がでていきました。そこで、本当は〇〇をやりたいこと。が他の子どもたちも分かります。その上で、他のできるところになってくれたんだ。ということが分かります。ここを、子どもたちが感じることが大切なのです。
そして、最後には1人に決まりました。しかし、他の4人は当然「本当は、〇〇をやりたい!」のです。そうなんです。決まった子はその思いを全て持ってこれから取り組んでいかなければいけないのです。「やったー。わたしがなれたー。」ではないのです。
今日の役決めでは、約1時間の時間を過ごしました。本当に最後まで思いを伝えようとする一人ひとりの姿が見られました。もちろん、全員が全員希望の役になれることが理想です。しかし、現実には難しいですね。
これから、そのようなことにどのくらい子どもたちは出会っていくのでしょう。そのことに向かっていく気持ちや、なれて嬉しかったという気持ちや、ダメだったけど自分の気持ちを言うことができた。と思える子どもたちになってほしいと思います。
今は、当然なれなかった気持ちを抱えている子どももいます。その気持ちを十分感じながら、しかし、どこかで切り替えるきっかけも作りながら進んでいきたいと思います。
今後も、役割を決めることは続いていきます。今回の経験が繋がっていくよう、私たちも歩みを進めていきたいと思います。
今年はどんなページェントになるのでしょうか。楽しみです。