今日は朝から雨が降り続きました。お部屋でゆっくり過ごす子どもたち。時にはこのような一日も必要ですね。
雨の中ではありましたが、こひつじクラスの見学の方々も来てくださいました。ありがとうございました。
さて、キリスト教保育連盟から発行されているもののなかにこのようなことが書かれていました。
漫画ドラえもんの中にこんなお話があります。のび太くんは大人になった時、しずかちゃんと結婚します。のび太がしずかちゃんと結婚するのは14年後の10月25日のこと。
しずかちゃんがのび太と結婚することを決心したのは、「そばについててあげないと、あぶなくてみていられないから」という理由からで、「雪山のロマンス」で描かれているのび太にとって、あまりにもなさけないエピソード。
しかしそんな理由で結婚する気になってしずかちゃんはいいのかしら・・・?のび太と結婚して、幸せになれるのかしら?と心配になってきませんか?
それとなぜしずかちゃんの父親は、そんなのび太くんとの結婚を許したのでしょうか?
それは、結婚前夜でのしずかちゃんの父親のセリフに込められています。
「のび太くんを選んだ君の判断は正しかったと思うよ。あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人だ。それがいちばん人間にとって大事なことなんだからね。彼なら間違いなく君を幸せにしてくれるとぼくは信じているよ。うんと幸せになりなさい」と、しずかちゃんに言い聞かせたのです。
人間形成に必要とされる価値は様々ですが、人は競争原理の中だけで育てられると、自分のことだけを大切にし、まわりの人を思いやる心を忘れ、ひいては自分より弱い人をみつけて攻撃するようにさえなっていきます。「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる」なんてあたりまえのことで決して目新しいものではありませんが、「はたしてこの世界で本当にそれができている人間がどのくらいいるのだろうか」と考えてしまうほど、毎日悲しい事件のニュースが聞こえてきます。
大人になると色々な人間の姿を見なくてはなりません。「当たり前に生きることの難しさ」を幾度となく実感することがあります。だからあえて生涯にわたって大切な価値として育まれていくこと、そして一人ひとりが「自分を大切にするとともに、自分以外の人も大切にする生き方を身に付ける」ことを願わずにはいられません。
そのために、子どもたちにかかわるすべての人々が、子どもたちの良きモデルとなり、また良きサポーターとなるように努めてまいりましょう。
この文章を読んで、今私たちができることは何かと考えさせられます。できること、できるようになることは大切です。しかし、それは大人の勝手な押しつけとなってしまうこともあるのではないでしょうか。それは子どもたちはその思いが理解できないからです。
新しい年度が始まり、特に年少さんは今、人との関わりの一歩を踏み出したところです。叩いていないか?勝手な行動をしていないか?などどうでもいいのです。むしろ、叩いてもいいんだよ、自分勝手でいいんだよ。その気持ちで私たちは保育をしています。もちろん危険のないようにが前提にはあります。
人と人との関わりを3年間通して身につけていきましょう。喜びも悲しみも怒りも全て表現の仕方を受け止め方をともに身につけていきましょう。