せんせい。ごめんね。ありがとう。

新年度が始まり1週間と少し。子どもたちは、新しい環境、新しい担任の先生と向き合っています。

特に、担任教師に対しては、「〇〇せんせいはどんなせんせいかな?」と様々なことを試してみます。そして、少しずつお互いの関係が深まっていくのです。

さて、昨日のあそび中。

年長さんが何やらあそびを展開・・・。よーく見ると乗って走らせているのはおままごとで使用する木の箱。

「Kせんせーい!Aくんがのってこわれちゃったー。」と園庭に声が響きます。

やっていない子どもは一生懸命にAくんのことを伝えます。

Aくんは「Bくんもやってたもん。」と一生懸命に自分を守ろうとします。

Bくんは「やってないよ。ぼくはこっちだもん。」どちらにしてもBくんが乗っていたのも乗ってあそぶものではありませんでした。

どちらもどうだったのだろうと話をし、楽しいけど、乗ってはいけないものに乗ってあそんだらこうなってしまうことを確認していきました。

その後、Aくんといっしょにボンド、くぎを使って直しました。「これでよし!」

そして、今日。

「Kせんせい。きのうはごめんなさい。」とAくんが来てくれました。

「Aくん。言いに来てくれたんだ。いけなかったと分かったんだからそれでいいんだよ。」と返すと

「ありがとう」と一言。

きっとドキドキして伝えてくれたことと思います。とても嬉しい時間でした。

子どもたちは楽しいこと、楽しそうなことを行います。良い悪いは二の次で。

怒ることは簡単です。そこにどうしてそうなったのか、どうしたらよかったのかを加えて考えていくことが大切です。どうしてそうなったのかを聞くことで、そうした理由が分かります。するとじゃあ、こうしよう。こうしたらいいかな。とやりたいことは終わらずに続けることができます。

どうしたらよかったかを聞くことで、次に同じような場面が与えられたときに思い出し、考えることができます。

そんな繰り返しを毎日幼稚園では過ごします。そうして、子どもたちは自分の力で向き合っていくことを身につけていくのです。

これからも大切に、ひとり一人と向き合っていきます。