正月あそび

3学期が始まり、お正月あそびを楽しむ子どもたち。

すごろく、けん玉、コマ回し、竹とんぼにかるた等・・・。

そして、各クラスにはひとり一人にコマのプレゼントがありました。

年少さんは【手回しゴマ】、年中さんは【糸引きゴマ】、年長さんは【投げゴマ】です。

まずはコマ回しを楽しみ、その後にひとり一人に自分のコマが与えられました。

自分のものを大切にしてほしい、ひとつのことに向き合う経験を大切にしてほしい。そんなねがいを持ってひとり一人にコマを準備しています。

先日、年長さんには投げゴマが渡されました。

投げゴマはとっても難しいコマです。保護者の皆さまはできますか?

子どもたちは、初めは「できる!!」と信じて取り組みます。実際にできたら「楽しい!!」と思えて続けて取り組むことにもつながっていきます。

しかし、そう簡単にはいきませんね。

当日も、縄を巻くところからうまくいかない子どもたちばかり・・・。

A君もなかなかうまくできません。そのうちいったん片付けの時間に・・・。

A君は1回もできないことに腹を立て、「もうなんにもやらねぇ!!」と怒り始めます。

気持ちはよーく分かりますね。しかし、ここはチャンスと思い、声を掛けます。

しかし、「もう、なんにもやりたくない!」の一点張り。なら、何もしなくていいよ。とそっとしておきました。

この時のA君の心のなかはどのような状況だと思いますか?

やりたくなければ・・・このような思いにはならなかったはずです。やりたかったから、できるようになりたかったから・・・「もうやりたくない。」という気持ちになったのです。

だからと言って、やることを強制することはできません。A君に決めてほしいと思いました。

気持ちを伝えた後、A君にどうしたいかを委ねました。

すると・・・「できるようにやりたい!」と一言。

私はすぐに「なら、できるようになるまでずっと先生もいっしょにやる!!」と伝えました。

A君の気持ちが言葉で聞けたことは何よりも嬉しいことでした。成長さえ感じることができました。A君はなかなか思いを伝えることが上手ではありません。ついつい突っ張ってしまうことも多くあります。しかし、それがA君の良い所でもあるのです。そこをどう引き出していくのか。そこが大切です。そのままのA君が自分で感じて一歩踏み出すことが大事なのです。

その後、友だちとのあそびがあり、「せんせい。きょうじゃなくてあしたやる!」と伝えに来てくれました。

それが、金曜日でした。

そして・・・今日。真っ先に「せんせい!!こまやるよー!おしえてー!」と走ってきてくれました。

良い気合が入っていましたよ♬

巻き方からともに行い、手を添えて「いち、にの、さん!」で投げました!なんとなんと、回ったではありませんか?!その時のA君の顔は忘れられません。

さらに、今度は自分でも・・・すると一瞬ではありましたがまたまた回ったのです。

「Sせんせーい!!まわったよー!!」さらに喜びを周りへと伝えにいきます。周りの子どもたちもその姿を見て新たなA君の姿を知っていく。気持ちを持つのです。

先週のA君とは一歩も二歩も進んだ姿を見せてくれました。

子どもたちは計り知れない力を持っています。その力はひとり一人が発揮するときがあります。その力を私たちは信じています。教えるのではないのですよ、ちょっと支える、ちょっと背中を押す。そして全力でどんな姿も受け止めていく。それが大事だと信じています。