子どもたちの関わり

新しい年度が始まり半年が経ちました。各学年の子どもたちはそれぞれの喜びや成長を感じながら過ごしています。

毎日子どもたちは様々な思いを持って登園してくれます。そのほとんどが「〇〇したい!」といった期待や喜びをもっていることでしょう。

しかし、生活が始まるとそのようなことばかりではありません。同じあそびに同時に取り組むタイミングとなりぶつかり合いになることもあります。

使いたいと思って外に出てきたもののすでに使っていて涙になることもあります、怒ることもあります。叩くことだってあります。

その中で子どもたちは毎日成長しているのです。

子どもたちは極端な言い方をすれば放っておいても育ちます。家庭の中だけでも成長していきます。

では、なぜ幼稚園や保育園に通うのでしょう。

それは、社会性を身に付けるため、自分の力で生きていくために必要なことを身に付けるためです。

簡単に表現すると、「おともだちとあそぶことってたのしいな。」「じぶんいがいのおともだちってこんなにたくさんいるんだな。」「たくさんのきもちやおもいがあるんだな」「じぶんはここにいていいんだな」などでしょうか。

小さな社会の中で多くのことを学ぶのです。

教えられるのではなく、関わりや体験を通して知っていくのです。

はじめから喜び合うことができることが一番いいのかもしれません。しかし、そこに向かうまでは多くの壁を乗り越えていく必要があります。ぶつかり合う必要があります。

それでいいんだよ。と言える場所が幼稚園です。

優しさを身につけるには、思い切り表現することなくしてたどり着きません。沢山怒って、たくさん泣いて、ときにはぶったり、噛んだりして。そのなかで人と人との関わり方を学んでいくのです。我慢することを学んでいくのです。

どちらか一方が我慢する必要なんてありません。お互いの気持ちをぶつけ合って離れることは当然あります。その前に壁を塞いでしまうのではなくしっかりそこまで導いてあげてください。

関係が深まっていくためにはその時間が必要なのです。

見た目には、譲り合っているのかもしれませんが、それは上辺だけの我慢になってしまうのです。

この幼児期に必要なことそれは、一人ひとりにどんなことがあっても「そのままでいいんだよ」と言ってあげられることです。3年間の中でそこに必要なことを知り、学び、身に付けこれから小学校、中学校、高校・・・。と歩む子どもたちがそこでその力を発揮することが大切なのです。

幼稚園での3年間の積み重ねが、今ではなくその先に待っている子どもたちの未来で必ず力となって表現されることを私たちは信じています。