子どもたちの「すごいでしょ!!」

「せんせい!ひゃくたすひゃくってなんだ!にひゃくだよ!すごいでしょ!」「せんせい!ぼくえいごかけるよ!なまえもかけるよ。すごいでしょ!」

最近聞かれる子どもたちが目を輝かせて言う言葉です。(年少さんでも聞かれるようになってきました。)

なぜ、子どもたちは“すごい”と思うのでしょうか?

ちょっと考えてみましょう。それは、そのことが“すごいね”“えらいね”と褒めてもらえる、喜んでもらえる対象になっているからではないでしょうか?それが一番になってしまっているからではないでしょうか?子どもたちはお家の方が褒めてくれることや喜んでくれることが一番良いことだと思って頑張るのです。

「おかあさん。こんなおもしろいむしみつけたよ!」「えっ。そんなの気持ち悪いからあっちにやって。」「きたないから、ちゃんと手を洗うのよ。」こんなことが多くなっていないでしょうか?

これでは子どもたちが日常から、自然から学ぶことはなくなってしまいます。目を向けていくことがどんどん少なくなってしまいます。

決して、計算ができること、字が書けることが良くない。やめましょう。と言っているのではありません。今の、子どもたちには何を学ぶことが必要なのかを考え、優先するものを考える機会になっていただければ嬉しく思います。

虫探しを例に出したのでそこから考えると、子どもたちは虫探しから、目で実物を見て、耳で動く音を聞いて、触ってかたさや柔らかさを知り、鼻で湿った葉のにおいを感じ、(時に口に土が入ることで美味しくない。)ということを感じます。五感を十分に使う経験をしているのです。ここが大切なのです。

そこから、相手に伝えたいこと。ともに探そうとすること。見つけて喜びあうこと。取り合って喧嘩になること。そこから喧嘩の解決法を学ぶこと。いくつもいくつも学ぶべきことを吸収していくのです。この経験を今積み重ねておくことが小学校、中学校、その先の成長に必ず形となって表れてきます。

「あら、そんな面白い虫どこで見つけたの。すごいね!」こんな声かけができたらいいですね。そしてその中で、各家庭での教育方針を子どもたちに伝えていってあげてくださいね。